お知らせ&実践研究レポート

社風の研究:叩く文化と組織開発
2014.10.27

今年は、組織開発系のワークショップのご依頼が増えてきました。いよいよ日本でも、実務に連動した、本格的な組織開発の時代がやってきているように感じます。

組織開発のワークショップで浮き彫りになるのは、その組織の「社風」です。多くの会社で見られるのは、上の世代が、若手の面白いアイディア、健全な妄想を、叩いて潰してしまう現象です。叩く文化。これが意外と多いようです。恐らく、バブルを経験した世代は、自分が叩かれて育ったからでしょう。叩かれても、発展の空間があり、時間の流れもまだゆったりしていたので、立ち直る機会があった。しかし、今の若手に、それを求めるのは少し無理があるように思います。人が育ちにくい職場になっている、という環境認識が不可欠です。(「自分ごとだと人は育つ」第一章) 

一方、中堅・若手に対しては、「ウチの会社では無理ですから」と、安易に諦めないで欲しいと伝えたい。社風は与えられるものはなく、自分たちの世代で作り直す、という気概が欲しいところです。

ただ、部外者として、組織全体を俯瞰すると、必ず、どの組織にも、「自分たちの代の飯のタネは、自分たちで創り出してやる」という気概をもった中堅・若手が存在しています。ワークショップを通じて、こうした人材を発掘していくこと、孤立させずに、つなげて、固まり(核)にしていくことが、ポイントになります。さらに、彼らの想いを経営トップにつないで、岩盤のように変革を拒んでいる一部の部長層を挟み撃ちにしていく。通称、”サンドイッチ作戦”が、組織開発を実践する上で、非常に有効なアプローチだと感じています。

下から新しいコトを起こす動きが、組織内のモメンタムを創り出し、新しい社風を創り出していくと思うのです。

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