- ちょっと気になる選抜型若手リーダーの特徴
- 2011.10.30
Blogの更新が、なかなかできず、申し訳ありません。10月は、ひたすらにワークショップを実施する日々を過ごしておりました。
中でも、2年間にわたり、某エネルギー会社における合併統合後(ポスト・マージャー)の融和促進策として、実施してきた対話ワークショップが、なんとか無事に終了しました。合計約400名のグループ・リーダーのみなさん達との「本音の対話」の実践は、合併統合という大事業が社員に与える影響度を定点観測する形となり、わたし自身も大いに学ばせて頂きました。詳細な実践報告は、年内にも人材系専門雑誌に掲載される予定です。改めて、このBlogでも、ご紹介したいと思います。
今日は、組織の人材育成、特に選抜型の若手リーダー育成について、気になる点を三つ書いてみたいと思います。最近、立て続けに実施したワークショップから、文系、理系を問わず、次のような印象を持ちました。
①与えられることに慣れてしまっている
初期設定の条件を与えられると、強さを発揮するが、自ら条件設定をしろ!と言われると、急に身動きができなくなる。
こちらから与えられないと、平気で文句を言う。与えられることが、当たり前になっている。学びの消費者化です。②他人の評価をとても気にする
やたら、周りからの評価、どう見られているかを気にする。本音の対話を進めていくと、「認められたい」欲求、「無駄な
ことはしたくない」欲求が爆発する。自分軸より、他人軸で、行動しがち。③意外と小さくまとまろうとしたがる(失敗することを嫌がる)
自分の小さな成功体験(変なプライド)にこだわり、現在の自分の壁を壊すことを避ける。
特に、未知の分野で失敗することを極端に避けたがる。行動する前に、悶々と悩んでしまうタイプの人も。わたし自身の反省をこめて言えば、本来、学生時代に通過してきてくれるとよい点ばかりです。
こういう特徴のある集団に対しては、まずは、なるべく初期の段階で、メンバー同志、お互いに「恥をかける場」を作ってしまうことが鍵ではないかと思っています。例えば、ひとりひとりが、全員の前で、厳しいフィードバックにさらされるような場面です。(もちろん、その後は、対話を通じて、その厳しいフィードバックを受けとめることができるようなプロセスは必須です)
また、こちらが、「本気で関わる」ことも重要です。関係性が希薄化している組織の中で、意外に手をかけてもらった経験が少ない人も多いのです。例えば、対話のオープンな場ではムスッと黙っているのに、影でコソコソ暗躍する、文句をタラタラ言う人がいます。そういう人は、放置しないで、ずばり、その人がどう見えているか、周りにどんな影響を与えているように見えているのか、個別に、1対1で指摘する。関わる側にとってはシンドイ作業ですが、見逃さないで、やっておくと、あとでお釣りがきます。信頼関係さえできれば、小さな自分に気づいて反転した時の、周りへの好影響が大きいのです。
今年度の後半は、さらに若手の育成に関わることが、多くなりそう。新たなアプローチを発見できることを期待しています。
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