某マスコミ系の企業で、参加者から教えていただきました。

「ウチの会社の中にあるのは【壁】じゃなくて、【スキマ】なんじゃないかな・・・」

なるほど！

これまで、組織の中の壁をどう壊すか、乗り越えるのか、ということをテーマにしてきたつもりなのですが、壁という表現よりはスキマという表現の方が的確かもしれません。誰もが高い専門性の領域の中で、高速回転していると、自分の役割をこなすだけで精一杯になるものです。「自分の役割期待を超えていくことがリーダーシップなのだ！」などと教えられても、そこに踏み出すことには抵抗感、いやいや抵抗感というよりは、もはや疲労感が伴うものです。それこそが心理的な壁なのですが、「壁」と言ってしまうと、力技になって、余計に疲労感を伴うような気がします。スキマと言ってもらった方が、ちょっとは手が出やすいかも。自分のポジションを少し動かすことで、隣りとのパスがつながりやすくなるような気もします。

ファシリテーターの言葉の使い方が参加者の意識に影響を与えて、かえって問題を固定化してしまうことがる、とは、こういうことなんですね。言葉が世界を創る（創っていました）。