お知らせ&実践研究レポート

新ミドルの役割
2012.12.18

今年もいろいろな組織にお邪魔して、ワークショップをやらせていただきました。そうした経験の中で、繰り返し自分の中で考えているテーマは、「ミドルの役割」です。

かつて日本企業の強さは、「ミドルの強さにある」と言われていました。組織における「ミドルのアップ・アンド・ダウン」と呼ばれる行動(=トップマネジメントと現場をつなくミドルの動き)が、組織研究の世界で注目を浴びていた時代があります。しかし、ここ10年で、多くの組織では、ミドルのプレーヤー化(プレイング・マネージャー化)が急速に進みました。ミドルの短期目標志向が強まり、それが組織の縦割り(サイロ化)を加速させているように思います。

サッカーの試合に例えてみれば、MFとDFのスペースが狭まっているような状況です。ゴール前にディフェンス・ラインがゴー下がりすぎて、攻め込まれているようなイメージです。ある企業では強いトップダウンの下で、高い中期目標(数値目標)が掲げられているのですが、現場では現状から高い目標に至る実行計画が練られていない。日々の業務と年度目標に追われてしまい、打ち手がどうしても後手に回っている印象でした。

自分たちの組織のリズムを作り出すには、直感的には、やはりミドルの活性化、ミドル同士の連動・連携が鍵になるように思います。そして、ミドルの目線を上げていくこと。来年は改めて「ミドルの役割」について、具体的な提案を考案していきたいと思っています。

 

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