- 役員合宿ファシリテーター
- 2015.03.01
昨年末から2月にかけて、立て続けに上場企業数社の役員合宿ファシリテーターをやらせていただきました。いわゆる年末年始の新春合宿です。
役員のエグゼクティブ・コーチングから合宿実施に至ったケース、役員合宿からエグゼクティブ・コーチング等のリーダーシップ開発に至るケース、実施に至る経緯は様々ですが、改めて役員合宿を実施する意義を再確認しています。日々の多忙さに流されてしまい、重要だとはわかっていても、なかなか緊急ではないものに関して、腰を落ち着けて考える機会はありません。それを一人ではなく、トップマネジメントチームが全員参加で対話すると、期待以上の成果があります。典型的な話題は、事業ドメインの話です。「我々は何のために事業をしているのか?」「この事業を通じて、我々は何を実現したいのか?」など。自然に話題は、根本的で本質的な話題に進化していきます。いわゆる事業のWHYです。その結果、いかに自分が事業のHOWに走り、WHATにまで口を出しているのか、自然に自覚されるのです。
経営者の仕事は、WHYを語ること。事業部長はWHYの実現方法HOWを考えること、マネジャーはHOWをWHATとして具体化すること。組織の中で、この役割分担ができていないことが多いのです。
経営者がWHYを語る必要性は、ポーター教授が提唱しているCSV(Creating Shared Value)とも関連がありそうです。資本主義の綻びが目立つ事業環境にあっては、CSVによる信頼の獲得こそが競争力の源泉になる、ということでしょう。
私も50歳を越えて、同級生が執行役員を務める世代になってきました。今後、役員合宿ファシリテーションが新しい仕事の領域になりそうです。
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