- 「できない自分を認める」から始まる人材育成
- 2011.08.24
人材育成の出発点は、どこにあるのか?
某社の人事担当マネージャーとのディスカッションで、改めてこの点を考えました。
自分自身の例を振り返ってみてはどうか? 私の場合、投資銀行に勤めている間は、「何でも自分ならできる」と周りと必死に競争して、頑張っていました。その時期を経て、「こういうことは、自分は不得意なんだよなぁ」、「こっちはできるけど、やっぱり、こっち方面はできないんだなぁ」と、自分の中で、「できない自分」を認められるようになった時期があったことを思い出しました。そういう自分を責めるでもなく、嘆くわけでもなく、そのまんまを受けとめる。そして、ふっと気持ちが楽になり、頑なさがなくなった。素直になって、視点が自由に展開できるようになった。そんな経験を思い出しました。
できない自分。そういう部分があることを受けとめた時に、初めて主体的な学びが始まる。「学ぶ・学び型を・学ぶ」基本なのかもしれません。
最近、OJTのプログラム開発に携わりながら、新人が育つネタ(素材)が、現場に無くなってきている現実を痛感します。そういう仕事はアウトソーシングされたり、IT化されたりしてしまているのです。新人が小さなん失敗ができる場がない。できない自分に向き合う場がないのです。社会構造的に、人が育ちにくくなっている。この認識の下で、人材育成の基本軸を再設定する必要性を痛感しています。
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