お知らせ&実践研究レポート

被災地からの教訓②:非常時モード vs 平時モード
2011.09.20

もうひとつ、被災地のリーダーから教えていただいた教訓を共有します。(彼らの背中を見て、私が勝手に感じたり、学んだものですけれども・・・)

復興がうまく進んでいる地域は、非常時モードと平時のモードをきちんと使い分けている。そんな印象です。非常時モードは、「今、この瞬間に求められるいるものは何か?」、つまり、その場その場の優先順位で、リーダー役が判断している。

一方、うまくいっていない地域は、どうも平常時の仕事の進め方を踏襲しようとして、混乱している。

一番、気になったのは、住民からのクレームを怖れて、何でも平等に対応しようとしている姿勢です。リーダー格が自分の評価や評判を怖れて、優先順位を判断することを避けている。悪平等の弊害です。

たぶん、根底には、住民同士の信頼感の有無の差なのでしょう。ある商店街では、日頃から多くのイベントをこなしているので、お互いの動き方がよくわかっている。ある再建中のお寺では、長年の檀家制度が生きていて、住職を中心にした相互扶助の仕組みがありました。

檀家さんのおひとりが、私たちにこう言い放って、自宅に戻っていかれました。

「行政に文句言ってるだけの人間は、いつまでたっても、復興できないよ。8時半から五時半のお役所仕事じゃ、何も進まねぇ。まず俺達がやるんだよ。それをボランティアさんに手伝ってもらうんだ。」 脱帽です。

 

 

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