お知らせ&実践研究レポート

権限委譲と対話の質についての一考察
2011.11.17

今日みたいな書ける日に、せっせと書きためておきます。こちらは、ワークス研究所で、対話についてディスカッションしている際に、目ウロコだったお話です。(中重編集長、ありがとうございました)

某大手自動車メーカーでは、大胆な権限移譲を進行中だとのこと。経営トップに判断を求めているうちに、経営環境が変化してしまうことが頻発しているので、トップはある一定レベル以下のことは、もう判断しない。一番、生身で状況を知っている人たちで、決めてください、ということらしいのです。

これは英断ですね。経営トップが、自分達が決めることを特定するわけですから。「この範囲、このレベル以上は、自分達が責任を持って、決める。それ以外は、アンタ達で決めなさい。その結果責任は、高い給料を貰っている、オレ達が取るから・・・」というメッセージですよね。(スゴイね。)

これまで、十数年、日本の組織で対話を実践してきて、一番苦労してきたのは、「加藤さん、結局、対話でガス抜きしようとしるんでしょ・・・」という、何とも冷めた参加者からのコメントでした。そのたびに、「まぁ、そう言わず。不平不満もしっかり話しておきましょうよ。組織の現実は理不尽なこともあるけど、それでも、当事者であるあなただからこそ、変えられることがあるはずでよね・・・」となだめすかしながら、対話を必死に紡いできました。

確かに組織には変えられないことがある。トップが決めないと、当事者レベルでは、どうにもならないことがあります。トップの決断力と現場の実行力が、うまく噛み合ってこそ、初めて組織は動き出すわけですから。

もしトップが自分の決める領域を明確にしてくれたら、こうした余計な苦労は不要になります。その結果、対話の質は格段に向上するでしょう。自分たちで決められることを、ダイレクトに対話することができるようになるのです。トップの権限移譲の話と対話の質は、関係しているんですね。これまで、私の頭の中では全く別のフォルダーに整理されていましたが、初めて線がつながりました。

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