お知らせ&実践研究レポート

対話の背景にある潮流:「わかちあいたい」欲求
2012.01.12

視覚障害の人たちがガイド役になって、暗闇を体験させてくるプログラムがあります。ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)です。DIDの金井さん、志村さん達と話をしていて、あることに気がつきました。

対話をしたい、対話をしてみよう、という背景には、「わかちあいたい」という潮流が流れているのではないか。

これまで、対話が必要な背景としては、

・大きな物語が喪失したから(=明日は必ずもっといいことがあるとは限らない)

・正解はひとつとは限らないということに、誰もが気づき始めたから、

等と、理解していました。

確かにそうなんですが、さらに、「もっと他者とわかち合いたい」という潜在自然欲求に近いものがあるのではないか、と思うのです。それは、「もっと人とつながりたい」ということと同義ですが、より少し深く、具体的な感じがします。

「何かを獲得しよう」と各個人が競争してきた時代から、「わかちあいたい」というシフトが起きている。(のかも)

3.11を経て、大きく人の意識が揺さぶれましたら、当然と言えば、当然です。

「わかちあいたい」欲求を起点に、ややこしい問題に関して、対話をデザインするとどうなるのかなぁ・・・と少しモゾモゾ考えたくなり始めております。

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