お知らせ&実践研究レポート

かつて会社は人を育てる場所であった。
2012.09.18

ここ1ヶ月、集中的に仕事をしていて、改めて思います。

「かつて会社は人を育てる場所であった」

組織によっては、どうも成果を求めすぎるあまりに、人を育てることが追いついていない。成果は本来、結果であるはずなのに、それ自体が目標になってしまっていて、例えば、中期計画自体が数字の羅列になっている。それを達成する道筋、ストーリーが見えない。特に、数字の背景となっている主要メンバーの顔が見えない。彼らが成長していくイメージが湧かないのです。

どうしてこうなってしまっているのか? (誰もが望んだわけでもないのに)

いろいろな理由があげられますが、ひとつの大きな理由に、やはり経営者が短期的な視点になっているのだと思います。確かに今年度の数字は大切なのだけれども、せめて経営者には5年後の会社の姿を、部長クラスには3年後の姿を、課長クラスには来期の姿を、係長には今年度の数字を・・・、それくらいのタイムスパンは持って、現実に向き合っていただきたい。その思考のループバックの大きさが、組織に余裕を生むのです。部長クラスが課長クラスの目線で発言していては、組織に全く余裕がありません。試行錯誤の余裕がない。失敗を許容する余裕がないところでは、決して人は成長できないと思うのです。多忙感と疲弊感は違うのです。

「どんどんチャレンジしろ!」と言いながら、「今年度の数字を捻り出せ!」と言っている役員の方たち。ご自分がダブルメッセージを発して、かえってメンバーを縛ってしまっていることはないでしょうか?いま一度、ご自分の視点の位置、ご自分のメッセージの内容を再点検されてみては、いかがでしょうか。

 

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